帝塚山大学「中・近世の美術A」
─受講生へのお知らせ─
※休講と補講のお知らせ
6月26日(月)の「中・近世の美術A」は休講です。
補講として、大和文華館の特別展「没後300年 画僧古カン」を鑑賞する現地見学会を行います。
補 講 日:7月1日(土) 
集合時間:10時40分
集合場所:大和文華館 正門前 (奈良市学園南1-11-6、近鉄「学園前駅」から7分)
基本的には自由見学とします。お気軽にどうぞ。
なお、この補講は欠席しても、平常点には影響しません。
展示をどうしても見たいという人だけ参加してください。別の用事がある人は、そちらを優先して下さい。

1、講義の目的
  この講義では中・近世の美術を考える上で主に仏像や神像に注目して取り上げる。講義を通じて、日本文化の核ともいうべき宗教文化の表象である宗教美術について基礎的な知識を獲得し、自らの文化的背景について考える教養を身につける。かつ、残されてきた仏像や神像などから、造像に関わった人々の歴史をいかに読み取ることができるのか、という視点を特に重視していきたい。
  残されてきた文化財を通して歴史を読み解く視点を自ら構築するためには、対象となる「モノ」をあらゆる角度から眺め、そして相対化する眼差しが必要となる。対象を相対化しながら把握する力は、単に学問上のスキルなのではなく、社会人として社会の中で自らの立ち位置を決定していく上で、重要な羅針盤ともなる。美術作品と対峙することで、自らの眼差しを自覚できるよう講義を構成していきたい。

2、講義の流れ
  この講義では中近世の美術について、主に仏像から概説する。前半では、運慶に代表される、奈良を基盤として活躍した奈良仏師の仏像について紹介する。後半では神像や仮面についても触れ、それら彫刻資料から読み取ることができる歴史について考える。

3、成績評価の方法
  @平常点50%(授業への積極的参加度をリアクションペーパー等で評価し採点)
  Aレポート50%(50点満点の課題を出題)→4を参照

4、レポートの課題について
  本講義ではレポート課題を課す。課題対象展覧会のうち一つを実際に鑑賞し、そこで展示・公開されている資料の中からあなたが興味を抱いた作品1点を選び、以下の@〜Bの論点を順番に記述してまとめること。文字数は問わないが、レポート表紙には名前・学籍番号・訪れた展覧会名を記すこと。

@、「第一印象」
  まず、興味を抱いたその作品を鑑賞して、あなたが感じた率直な第一印象を書く。
 →その作品がもつ特徴のうち、何が自分を振り向かせたか、何に興味を持ったのかを、自問     自答して、伝えてほしい。
   採点基準:その作品を選んだ理由を伝える力(問題提起、問題設定の力量など)を見る。

A、「作品の特徴」
  つぎに、興味を抱いたその作品の特徴を具体的に記述する。
   →その作品が、いかなるかたちであるのか、いかなる文様であるのか、いかなる素材であるの    か、いかなる技法で造られているのかなど、作品を自らの言葉で詳細に表現してほしい。
   採点基準:作品を言葉に置きかえて他人に伝える力(観察力、表現力など)を見る。

B、「作品が制作された理由(歴史)」
   最後に興味を抱いたその作品が制作された理由(歴史)について書く。
  →その作品が、誰が何のために作ったのか、どのように伝えられたのか、関連資料も調べて考    えて欲しい。空想ではなく、事実に近いと思わせる、説得力ある説明を期待する。
 採点基準:作品から歴史を叙述できる力(論理的思考、発想力など)を見る。

5、レポート課題対象の展覧会
 課題対象の展覧会は、訪れやすい場所を重視して、近畿の博物館・美術館から選定する。

レポート課題対象の展覧会(随時、追加します)

奈良県
奈良国立博物館
◎特別展 快慶−日本人を魅了したほとけのかたち− 4月8日〜6月4日
◎特別展 源信 地獄・極楽への扉 7月15日〜9月3日
 常設展示(名品展)
春日大社国宝殿
 開館記念特別展V 究極の鎧に出会う 4月2日〜8月27日
大和文華館
 国宝「松浦屏風」と桃山・江戸の絵画−都市のにぎわいと成熟− 4月14日〜5月14日
 特別展 没後300年 画僧古カン(石+間) 5月20日〜7月2日
大阪府
大阪市立美術館
◎特別展 木×仏像−飛鳥仏から円空仏へ 日本の木彫仏1000年− 4月8日〜6月4日
 常設展示
逸翁美術館
 開館60周年記念展 第二幕 開け!絵巻 6月10日〜7月30日
堺市博物館
 富岡鉄斎−和泉国茅渟海畔の寓居にて− 6月10日〜7月9日
吹田市立博物館
 特別展 田能村竹田展 吹田・なにわを愛した文人画家 4月29日〜6月4日
京都府
京都国立博物館
◎開館120周年記念特別展覧会 海北友松 4月11日〜5月21日
 常設展示(名品ギャラリー)
龍谷ミュージアム
 水 神秘のかたち 4月9日〜5月29日  
滋賀県
滋賀県立安土城考古博物館
 特別陳列 観音信仰の世界 7月4日〜9月3日
彦根城博物館
 企画展 能面再興の立役者 近代の名工・中村直彦 6月23日〜7月25日
兵庫県
兵庫県立歴史博物館
 特別展 ひょうごの美ほとけ−五国を照らす仏像− 4月22日〜6月4日
 特別企画展 れきはく玉手箱 7月15日〜9月10日
香雪美術館
 悉有仏性−全てのものに仏が宿る− 佐藤辰美コレクション展T 5月20日〜7月2日
和歌山県
和歌山県立博物館
 特別展 東照宮の文化財U−没後400年 家康の遺宝− 4月22日〜6月4日
高野山霊宝館
 企画展 霊場高野山−納骨信仰の世界− 前期4月15日〜5月28日 後期5月30日〜7月9日
 企画展 正智院の名宝 7月15日〜10月9日
※ぜひ追加して欲しいという展覧会があれば、講義の際に申し出て下さい。

6、レポートの提出日  4月〜7月の各授業の日のうち、いつ提出しても構わない。